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助走期間ブログ

現在“助走期間”なフジキの日々を報告いたします。

登録日時: Apr 2009

読書について(2/3) – 速読から熟読まで 読書方法はTPOで

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昨日のエントリに引き続き、読書についてのエントリを連続で掲載したい。まず断っておかなくてはいけないのは、今回書いている“読書”は勉強というか、情報摂取の手段としての読書について。純粋なエンターテインメント、趣味の読書とは若干考えが違っているかもしれない。この違いを樋口裕一 著「差がつく読書」では“実読”と“楽読”というキーワードで説明している。今回の一連のエントリは完全に前者の“実読”について述べている。

今回のテーマは「読書法」…世の中には様々な読書法に関する書籍が出ていて、最近だとフォトリーディング・メソッド「あなたもいままでの10倍速く本が読める」や、「フォーカス・リーディング」などの速読法が割と話題…やはり、多くの情報を少ない時間で摂取したいという需要が多いのだろう。果たして、やはりこれからの時代の“実読”読書は速読法で? 私も本を読む方なので、こうした速読法に限らずいくつかの「読書術」的な本を読んできた。そうした様々な読書法に関するまとめ+自分の読書方法に関するアプローチなどを本エントリで書いて行きたい。

[このエントリの内容・概要]

  1. 速読と熟読の使い分け
    • 親しみのある分野は速読がうまくいく
    • 背景知識が不足していると速読はうまくいかない
    • 目的で速読とそれ以外のアプローチを切り替える – 頭を良くするには通読〜熟読
  2. 速読:分析的読書で本の構造を理解して読む
    • 本の構造を把握してから読む – 重要情報が出る箇所を中心に読む
    • 概要を理解した上で読む – 結論をあらかじめチェックする
    • 気になるところはメモや棒線など書き込みをする
  3. 熟読:読書をする…というより一種の勉強/研究手法
    • 脚注もすべて確認、参考文献なども併せて読む
    • 必要な情報はネットで調べる体制なども準備
    • 本を一種の成果物にまで仕立て上げる

a. 速読と熟読の使い分け

速読法、多読自慢を読むと、1ヶ月に50冊も100冊も読まなくてはいけない気分にさせられる…本当にそれが良い事なのかな? また、速読法を試してみても、うまく行く場合といかない場合がある。小宮一義 著「ビジネスマンのための「読書力」養成講座」にヒントがあった。要は速読というのは程度の差はあれ、本の中の必要・重要な箇所を素早くピックアップし、その部分を理解し、すべてを通読しなくてもいい…というアプローチなため、背景の知識が不足しているとピックアップがうまくいかないという事。

私であれば、Web技術に関する書籍などの場合は、本当に自分が欲しいコア部分がすぐに目に飛び込んでくるが、仮に会計学の専門書などを読んだら目が泳ぐだけで、そうと腰を据えて取りかからないと何もわからない…速読どころではないだろう。

さらに、速読…というのは基本的に素早く必要な情報を入手するアプローチなので、著者の考えの根底にあるものを知りたい…とか、その論理思考プロセスを知りたい…それにより自分も論理思考できるようになりたいなどの目的がある場合(これを小宮一義さんは“頭が良くなる読書と言っている)、速読ではないアプローチが必要となる。要はTPOに応じて速度を変える事が必要ということだ。

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読んだ後の本の一例。私が読書をした場合、本の重要箇所はその後こんな感じになる。

b. 速読:分析的読書で本の構造を理解して読む

速読法などを読むと、まず書かれているのが本の構造、主題を明確に把握するという事。1冊の本で重要な箇所はそれほど多く無い(よくパレートの法則に例えられる)ので、その部分を(目的意識を持って)見つけ出して読むというアプローチになる。これは「レバレッジ・リーディング」や「あなたもいままでの10倍速く本が読める」にも共通した考え方。元をさがすと「本を読む本」に書いてある“点検読書”や“分析読書”にたどり着く。本の構造、キーワードなどを把握し、必要な(重要な)部分を読むというアプローチとなっている。特に“点検読書”方法は、手早く本の概要がわかるので、必ずチェックしたい。以下にポイント(+私が理解した手法)を挙げてみる

  1. 表題や序文を読む
  2. 目次を読んで本の構造を知る
  3. 索引を確認する – 登場語の出現頻度からキーワード抽出など
  4. カバーに書いてある宣伝文句を読む
  5. 議論のかなめを読む – 各章の最初や最後に概論やまとめがある場合が多い
  6. 拾い読みをする – 本の最後の締めとなるまとめ、冒頭の概要部分を確認

上記のようなチェックポイントで、あらかじめ本の内容をあらかじめ理解してしまい、次に簡単に“表面読み”をすることで、かなり早く本を読める…というか頭が不必要箇所を切り捨てることができるようになる。同様な事が「レバレッジリーディング」でも書かれていた。いずれにしても、割り切ったアプローチだ。

また、速読に限らないが、重要箇所に棒線やメモ、ページを折る(もしくは付箋)などの手法も様々な読書術で勧められているやり方だ。速読の必要な部分だけを取り出すというコンセプトで行って行く。本は転売はおろか人にも貸せない代物になるが、これはかなり効果的なアプローチだと思っている。

c. 熟読:読書をする…というより一種の勉強/研究手法

まず最初に白状しなくてはいけないが、僕はこのアプローチを“完全に行う”という事はあまりしていない。そこまでするには時間、根性ともに足りなさすぎるからだ。従って、前述の速読的な手法に加えて熟読の手法をケースバイケースで取り込む…という形で利用している。

熟読するというのは、徹底的に著者の書く内容はもとより、その行間や背景にまで迫る形で書かれている事すべて、もしくはそれ以上の内容を得る…という事。従って、掲載されている内容の脚注はもとより、挙げられている参考文献などもすべて読む。また、何かしらのリファレンス、記録などを参照することが必要とかんじられる場合は、文献、資料、ネットなどでそれも手に入れる。また場合によっては関連する主題の別の本も読むことも求められる。
単なる読書と呼ぶには、かなりの重労働なのではないかと感じられる。「本を読む本」ではこうした徹底的なアプローチを“分析読書”〜“シントピカル読書”という手法として、紹介している。尚、一冊に対してこれを行うのは凄まじい労力だが、「ビジネスマンのための読書力養成講座」では、必要に応じて部分的に熟読を行う…というアプローチも紹介している。

もちろん、この際には必要な場所への多くの棒線やメモ、参考情報などを書き込んだりして、最終的に出来上がった本が「一種の成果物」にまでなるようにする…という猛者もいるようだ。
尚、様々な書き込みなどを行って行く上で、参考になったのが「三色ボールペンで読む日本語
」という本。書き込む赤青緑の各色に意味をつけるというモノ。赤は客観的 – 最重要、青は客観的 – 重要、緑は自分の感覚に合った主観的な事柄。これらで線を引いたり、コメントを書いたりすることで、後で読み返す場合に非常に便利という(アイデアを出すためにこれを行う場合は、後で再読する時に緑に注目だとか – READING HACKS!より)。

何か非常に駆け足で読書法、読書術について書いてきた。私のアプローチとしては基本的に“速読”に近い形で、本の構造・構成を把握、目のつけどころをチェックした後、ざっと通して読むという感じ。また、割合棒線やメモを多く書くようにしており、ケースによっては三色ボールペン手法も使う。こうした後で読み返す情報を本に書き加えておき、あとで簡単なまとめを書くことにしている。

そうした、読書後の情報のアウトプットなどについて、次回のエントリで書いてみたいと思う。