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助走期間ブログ

現在“助走期間”なフジキの日々を報告いたします。

登録日時: May 2009

アイデアを作る“考具”:情報の咀嚼〜関連性の考え方

昨日のエントリ「アイデアのつくり方」で挙げたアイデアができる5つの段階でどのような方法を使えば効果的か?そもそもどうやったら良いか見当もつかないという場合、非常に参考になる本として博報堂勤務の加藤昌治 著「考具」を紹介したい。非常に具体的なヒント、手法、フレームワークを著者は“考える”ための“道具”…つまり“考具”として提示してくれている。

前回紹介したアイデアが形になる5つの段階…1. 情報収集、2. 情報の咀嚼、3. アイデアを考えない、4. アイデア発見の瞬間、5. アイデアの検証、企画化…のうち3番目、4番目の段階は特に仕事としてはやることが無い。従って「考具」は1番、2番、そして5番目の段階に対して、それぞれ以下のような手法の情報を提供しており、メインのパートとなっている。

  • 1. 情報の収集
    → 第2章 どうしたら必要な情報が入ってくるか? —情報が頭に入ってくる考具
  • 2. 情報の咀嚼→ 第3章
    → 第3章 展開・展開・展開! —アイデアが拡がる考具
  • 5. アイデアの検証、企画化
    → 第4章 企画=アイデアの四則演算 —アイデアを企画に収束させる考具

この中で、企画よりまずはアイデアが肝心なため、今回は最初の1. と2. について少し紹介を行う。

1. 情報の収集 どうしたら必要な情報が入ってくるか?

アイデアの素材となる情報の基本的収集段階から一歩進めて、違った切り口の情報を手に入れるための具体的手段を説明。ものによっては第2段階の情報の咀嚼〜構成要素の関連性を見つける部分の最初の切り口までをカバーしている。
その中で紹介され、またよく引用もされている考具“カラーバス”は色をキーにして情報を集める方法。仮に赤をキーワードと決めて、街や電車などに出かける。そうしたところで見かける様々な共通性の無いものを赤という括りでチェックする。アイデア第2段階 情報の咀嚼で行う要素の新しい関係性を作る時の何かのヒントになるかもしれない。

2. 情報の咀嚼 展開・展開・展開!

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マンダラートを実際にやってみた…の図

情報をどのように新しい形で関連づけるのか?意外な切り口は? アイデア第2段階における構成要素の新しい関連性を見つけるヒントが一番多く、非常にパワフルと感じるのがこの部分。上記“カラーバス”もそうだが、第3章「展開・展開・展開!」には是非取り入れたい独特の考具が多い。
ポストイットの活用で情報要素をたくさん書き出して、その関連性をあれこれ見つけていく事、本ブログでも時々出る“マインドマップ”で情報をまとめる事など様々。中でも特に役立ちそうなモノとしてはマンダラート、そしてオズボーンのチェックリストがある。

マンダラート: ネタになりそうな要素を書き出す…と言っても中々すぐには出てこない。そこでマンダラートの場合は3×3の方眼を作って中心にお題を書き、それに関係した事8個を周囲に埋めていく。多少陳腐でも埋めていった要素の1つでまたこれを繰り返す…ということを繰り返すと、多数の項目を出していきやすい。例えばデジカメというお題で周囲8個を埋めて、その中から旅行用という項目を選び、旅行には何が良い?…としていろいろ書き出す。そのベクトルで詰まったら、元に戻って別の方向性で…という具合に多くの事柄を埋めていくと、数にして100〜200のアイデア要素、切り口、つなぎ方は30分くらいで出てくる。

オズボーンのチェックリスト: いろいろな連想・関連性を出すのが第2段階の重要なポイントだが、出てこないときは出てこない。その際に連想するためのヒントとして役立ちそうなのがオズボーンのチェックリスト。具体的には、他に使い道がないか?、他に似たものをさがしてみたら?、拡大したら?、縮小したら?など9つの方向性でお題を別の角度から考える。別の切り口を見つけ出すためのたたき台として有効かもしれない。

9つだけでは少ない、もしくは別の切り口もほしい…という場合には、上記オズボーンのチェックリストを27に拡大したバージョン(凡人の逆襲より)やSCAMPER法などもある。

上記のような様々な手法、要はブレストを一人で行うやり方…ということだ。様々なイノベーションにはブレストが不可欠とよく書かれているが(例:発想する会社! ― 世界最高のデザイン・ファームIDEOに学ぶイノベーションの技法)、実際に行おうとするとブレスト慣れしていないグループでは非常に実施は難しい。これは、批判的/ネガティブだったり、具体性を最初から求めるメンバーが何人かいる事が機能不全の原因だという(参照:IDEA HACKS!)。それならばいっそ、ブレストという手法にあまり頼らないで、「考具」で紹介されているアプローチを使って一人ブレストを行い、ある程度たたき台、方向性が見えてきた、第5段階 アイデアの検証、企画化までたどり着いた段階から、はじめて周囲の意見を聞くようにした方がうまくいくと私は考えている。尚、「考具」著者からはブレストや企画会議の進め方指南書「アイデア会議」も出ているので、どうしてもブレストをしたい場合などは、そちらも参照すると良いと思う。