助走期間ブログ
現在“助走期間”なフジキの日々を報告いたします。
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“Music for Weekend”カテゴリに属する記事一覧です。
登録日時: Jul 12 2009

今回紹介するアルバム“Hard Bossa”はJoyceというブラジル人女性シンガーソングライターが、英国ファーアウト・レーベルから以前に出したもの。かなり爽やかな印象の曲も多く、Joyceの数あるアルバムでも私が気に入っているものだ。
実は私が朝起きる時、もしくは起きてから流す音楽のプレイリストにはタイトル曲であるHard BossaやNome de Guerraなど何曲かが、このアルバムからチョイス。さらに別のJoyceのアルバムからもピックアップしているなど、Joyceは私の朝になくてはならない音楽を提供してくれている。
ちなみに、朝起きてから、出かけるまでの間はここ10年以上TVをつけていない。これは、自分の気分を積極的にBGMなどを選んでコントロールしていきたいという考えによる。TVなどを惰性で流すのはあまり良いことでは無い。
もちろんJoyceの曲は朝の爽やかさだけではなく、しっとりとした夜に合った曲もあるなど一面的に評価するのは間違いだろう。それでも、私の朝を素敵に演出してくれる音楽ならいまのところJoyceが一番! 他の彼女のアルバムでは“水と光/フェミニーナ”もスゴく素敵。尚、これまではJoyceの旧譜は手に入れるのが面倒なこともあったが、少し前にiTunes Storeに結構多くのタイトルが登録されたので(iTunes ジョイス)、今なら試聴や購入がかなり手軽になった。
そういえば、Joyceのライブ・パフォーマンスが例年夏にブルーノート東京で行われる…今年は若干後ろ倒しで9月27日から…とのこと。昨年は多忙すぎて行けなかったが、今年は是非行きたい!と思っている。
登録日時: Jul 5 2009

最寄り駅が小田急線沿線なので、夏に週末出かけるという時はやはり湘南・鎌倉方面が多くなる。そんな時に聴くBGMのプレイリストに必ず入っているのが、MarcosValle(マルコス・ヴァーリ)のアルバム“Nova Bossa Nova”に収録されている“Mushi Mushi (iTunes Link)”という曲。来日時の経験から作曲した日本の夏を歌ったモノで、鎌倉の“ご当地ソング”(?)。
題名のMushi Mushiは暑い時に「ムシムシしますねぇ。」というような挨拶の言い方を気に入ったから…という話と、電話の「モシモシ」という挨拶が一番最初に覚えた日本語だからという説がある(当人に聞かないと実際はわからないが)。
また、日本の食べ物で一番気に入ったのは葛切りだったらしく、このMushi Mushiでは“Kuzukiri”という単語が多く出てくる。日本の曲を含めても「葛切り」という言葉の登場回数が世界一多い曲なのではないか?とすら思う。
直接「鎌倉」など地名は出てこないが、ブラジルに縁のあるカフェのご主人がMarcos Valleを案内していたそうなので、この曲の舞台はまず間違いなく鎌倉…そんなボサノヴァの曲も存在するのが面白い。以下に雰囲気のある部分をちょっとだけ歌詞と翻訳(内容は私の超訳)を引用。
Uma nova canção,
a canção do verão
Do verão do japão新しい歌、
夏の歌、
日本の夏
この曲が収録されている“Nova Bossa Nova”は、全体的にはクラブ系でちょっとクールなかっこ良い感じに仕上がっている雰囲気…都会っぽい感じのブラジル音楽をという場合には良いチョイスだと思う。また、Marcos Valleの初期作品“So Nice (iTunes Link)”などはよく喫茶店などでかかっていたりするので、耳馴染みがあるという人もいるかもしれない…そうした彼の初期の代表作“Samba ‘68”もお勧め。
登録日時: Jun 27 2009

少し最近は音楽関係の話題から遠ざかっていたが、久しぶりによく聴く音楽について。本日の紹介もブラジル音楽である…私の所有するCDの大半がブラジルモノであり、また暑い季節にあうことから、秋までは当面そちら方向の音楽が続くと思う。今回紹介するのはMart’nália(マルチナリア)のアルバム「Menino Do Rio」。気持ちのよい、新しいカタチのサンバを提供してくれるブラジル人女性歌手Mart’náriaのアルバムのなかでも特に「上質」な雰囲気が強く(というか、そうやればこんなに気持ちの良い音楽が作れるのだろうと疑問にすら思う)、夏の日にリラックスしながら聴くのに最適(断言)。
ハスキーな声でソウルフルなボーカルなMart’nária、ちょっとワイルドな雰囲気も普段はある。それがMenino do Rioではうまい具合に質の高いバック演奏と相まって、すごく気持ちの良い音楽に仕上がっている。ゆったりと豊かな気持ちにさせてくれるこのアルバムは、間違いなく彼女の傑作だと思う。CDの他iTunes Storeでも配信されているので、試聴もできる[iTunes Link]。他にMenino do Rio収録曲中心のライブアルバム“Mart’nália Em Berlim Ao Vivo”[iTunes Link]や、もっとソウルフルな雰囲気の出ている最新アルバム“Madrugada”もお勧め。
登録日時: Jun 7 2009

雨の日が続いていたが、久しぶりに夏のような日射しと青空の日曜日だった。夏になると個人的にヘビーローテーションになるアルバムの1つセルソ・フォンセカ(Celso Fonseca)の「Natural」を紹介しようと思った。本当なら天気の良い日にこそ海を見てゆっくりしたい。それが無理ならせめて音楽だけでも…夏の脳内リゾートにはぴったりのサウンド。ジャケットの写真も雰囲気がよい。イマドキのサウンド造りを取り入れたセンスの良いボッサノヴァ、MPB(Musica Popular Brasileiro = ブラジリアン・ポピュラーミュージック)で、カエターノ・ヴェローゾを思わせる甘いボーカルが気持ちが良い。
「新しめのボッサノヴァ」というと、その手の音楽を好きな人は敬遠する事が多い。実際に新譜で出てくるその手の音楽は、いかにも商業主義バリバリなモノも多く、ディスク選びに苦労することがある。そうした中でセルソ・フォンセカはとても良質なサウンドを作るクリエーターであり、特に今回紹介したNaturalはその中でも特に素晴らしい。
収録曲の中で気に入っているものの1つに③ A Origem da Felicidadeという曲がある。日本語で言えば「幸福の源泉」。喜び、ポジティブな気持ちを持つことについてストレートに歌っていて気持ちが良い(この曲をサンバでカバーしたMart’naliaのバージョンも大好き。iTunesで試聴できる)。
以下に少しだけ歌詞を原文と日本語訳を引用。
A alegria é o alliment da alma
A alegria é nossa grande inspiração
A alegria recompensa os sacrifícuis
A alegria é sorberana decisão喜びは 魂の食料
喜びは 僕らに多大なインスピレーションを与えてくれる
喜びは 犠牲を償う
喜びは 至高の決定
結構素敵なメッセージな気がしないだろうか?
登録日時: May 29 2009

昨日から東京近辺は雨の日が続いている。梅雨までまだ間があるとは思うが、今回は雨の日に楽しめそうなアルバムの紹介。ナラ・レオン(Nara Leão)の「美しきボサノヴァのミューズ」(原題 Dez Anos Depois)でしっとりと雨の日のちょっとゆったりとした午後にはボサノヴァを楽しんでみるというのも良いのではないかと思う。ジャケットが雨のパリである事も“雨の日にあう”という気分にバイアスをかけているのかもしれない。
このアルバムレビューで時々目にするのは、失意の女性歌手がパリで昔のブラジルを思い出しながら歌ったボサノヴァのアルバムだという事(実は違うのだが)。ブラジル本国が軍事政権だった時代、反政府的な活動をした多くのアーティストが国外追放になっている。ナラ・レオンも当時はそうした事からパリで活動していた。このアルバムはその当時に録音されたもの。
また、ナラ・レオン自身はボサノヴァ黎明期の重要人物であったにも関わらず、その後に反ボサノヴァの立場になりナラ・レオン自身はボサノヴァのアルバムを当時残さなかった。それから10年の年月が経ち(原題のDez Anos Depoisは10年後という意味)、ボサノヴァの様々な代表曲を歌った彼女初のボサノヴァ・アルバムとなった。
そのようなことから悲しく郷愁にあふれた、ちょっとダウナーなアルバムと誤解されることもある。しかしプロデュースをしたホベルト・メネスカル(Roberto Menescal)のインタビューを以前に読んだところ、それどころか「非常に気力の充実している時期」で非常にポジティブな雰囲気で、再度ボサノヴァに取り組む意気込み、活力に溢れたレコーディングだったと記されていた。
実際にこのアルバムを聴くと非常に美しく、ボサノヴァの魅力を再発見するような印象を受ける。ボサノヴァがブレイクした時ではなく、それを海や太陽から遠い異国の地で振り返って、当事者であった彼女が見つめ直した結果だからかもしれない。
帰国後も子育てなどで一時引退していたナラのカムバック作は、冒頭の写真の後ろに置いてある「ナラと素晴らしき仲間たち」(原題 Os Meus Amigos São um Barato)で、このアルバムは様々な種類のブラジル音楽、様々なブラジルのミュージシャンと競演しているのだが、それがジャンルを超えて「ナラ・レオンの音楽」になっているところが素晴らしい。こちらのアルバムも彼女の作品を聴いてみたいという方に是非お勧めしたい。
ナラ・レオンは1989年、6月に予定されていた東京に行き、新幹線で7つの都市を巡る予定で日本行きを楽しみにしていたという。しかしナラの日本行きは実現しなかった
脳腫瘍が急に悪化しすべてを支配してしまった。
遺作は日本ポリグラムの提案によるアメリカン・スタンダードをボサノヴァで歌うアルバム“Onde e Quando”…邦題は「いつか、どこかで。」
[参考情報]
現在助走期間中のクリエイティブ・ディレクター/Webデザイナー。このBlogは期間限定で、仕事のことをはじめ、さまざまな考えていること、日々行っていること等を紹介します。どうぞよろしくお願いします。
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